元大阪府警刑事課警察官が警察の昇任試験について説明します【大阪の探偵事務所】

query_builder 2024/11/21
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今回は警察内の昇任試験について聞きたいとリクエストがございましたのでご説明したいと思います。

まず警察には警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長、巡査長、巡査と10の階級が存在しています。

一部キャリアを除いて一般的な試験で警察官になるとまず巡査という階級からスタートします。

そして大卒と高卒で受験するまでに必要な期間は変わりますが一つずつ上の階級を目指して試験を受けることになるのです。

ちなみに巡査長は試験ではなく警察官になってからの年数で昇格するもので、試験をパスする必要はありません。

ですから巡査長は階級というよりも新米と区別するための指標のようなもので、この階級に上下関係はありません。

私は巡査部長試験をパスしているので、退職するまでは巡査部長として勤務していました。

ちなみに大阪では巡査部長のことを「主任」と呼び、それ以外の都道府県では「部長」と呼んでいます。

こち亀の両津勘吉が上司のことを「部長」と呼ぶのは相手が巡査部長だからです。

巡査部長は初級幹部と言われていますが、巡査よりも多少責任感が増す程度である程度真面目に警察官をやっていればはっきり言って誰でもなれます。

基本的に警部補まではよほど問題を起こしていない限りは筆記試験ができていればほぼ合格しますので簡単と言えます。

試験の内容は四段階となっていて、まずは筆記試験。

これは警察にとって必要な法律の知識を問う問題ばかりが5択形式で出題されます。

これに関しては過去問と新しい法律に関して覚えておけば比較的簡単に解くことができます。

これに合格すると次は論文試験です。

論文と言っても卒論などの高度な論述試験ではなく、これも警察にとって必要な知識を論文形式で解くだけの内容で過去問で傾向を把握しておけば簡単に解くことができます。

これにも合格すると次は口述試験になります。

いわゆる面接試験であり、はっきり言って試験官の当たりはずれが大きく、中には答えのないような難しい質問をする試験官もいます。

ただ、根幹はあくまで警察官の幹部に相応しいかを見極めるものであり、はきはきと、的確に質問に答えれば大きな減点はないと思います。

最後は教練と言って、部隊の体形変換などを行うもので、これで落ちることはほぼありません。

基本的には三次試験までで合否が決まります。

階級が上がるメリットとしては、やはり階級社会ですから巡査、巡査長はたとえ先輩でも部下になります。

これまでずっとやってきた雑用などがなくなり、純粋に仕事に専念できるようになります。

また、給与も一つ階級を上げるだけで月に2万円ほど増えるのでトータルで見ると収入が大きく変わります。

デメリットはやはり責任感が増すことで、場合によっては部下の失敗で処分を受けることもあります。

ただやはりメリットが大きいので、試験に合格するために誰もが日々の仕事に加えて勉強をしています。

ちなみに、警部に上がるためにも当然のことながら同じような試験をパスしなければならないのですが、警部以上は上級幹部と呼ばれその適格性が重視されます。

適格性、つまり、「警部にしても問題がないか」ということが重要で、言い方は悪いですがすごくはっきり言うと、「歯向かわないか、従順か」ということで判断されるのです。

警察は上命下従と言って上司の命令は絶対でなければなりません。

しかし、上司の言うことが全て正しいわけではありません。

これに意見するか、従順に従うか、これが警部以上になりえるか否かに直結しています。

警視、警視正も基本的には同じで、捜査の優秀さも大事ですが、いかに上層部から気に入られているかが合否に大きく関係するのです。

最後に、警視監、警視総監についてご説明します。

警視総監というのは警視庁のトップのことで、全国の警察官の中でこの階級は一人しか存在しません。

また、警視監も各都道府県のトップで、各都道府県に一人しか存在しないのです。

これらは全てキャリアが占めていて、一般から警視監になる人はただの一人もいません。

過去に警視長まで進んだ方はいましたが、警視監以上は別格で、いずれもキャリアのみがなれる最終地点になります。

これが警察官の階級のすべてになります。

他にもブログの中でたくさん警察の裏事情や探偵に関する豆知識などを掲載していますので、ご一読くださればと思います。


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ケイジ探偵事務所

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