状況証拠とは?供述とは?【大阪の探偵事務所】

query_builder 2024/03/18
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刑事ドラマや裁判関係のドラマ、映画等を見ていたら度々状況証拠という言葉を耳にすることがあります。

具体的に状況証拠とはどういう意味でしょうか。

もちろん言葉のとおり、ある状況下で直接的な証拠はないが犯行が可能なのはあなたしかいないという場合を状況証拠と言います。

例えば窃盗の場合ですと、直接の証拠というのは盗んだ直後に取り押さえて盗んだものを持っていた場合や犯行の一部始終が防犯カメラ等で撮影されていた場合などがこれにあたります。

しかし、目撃者もおらず、防犯カメラも出入口にしか設置されていなかった場合でかつ、指紋等も検出されなかった場合、直接的な証拠はありません。

しかし、出入口に設置された映像から出入りする人物が一人であり、かつ、他からの侵入の形跡がなかった場合、この出入りした人物が犯人として極めて有力だと判断できます。

これを状況証拠と言います。

もちろん、状況証拠は直接的な証拠と違って確たる証拠とは言えません。

だからこそかつて(昔)の警察(検察)ではこれに加えて被疑者(犯人)からの供述が重要だと思われていました。

その結果厳しい取り調べを強いたことで冤罪がうまれたわけですが、現代では取り調べに関してはいかに任意に行われているかが重視されており、重要事件に関しては全て可視化と言って取り調べの状況を録音録画して実施しています。

実際、状況証拠と供述だけでは立件が厳しい事件も多く、やはり直接的な証拠が最も重要と言えます。

ただ、状況証拠を積み重ねることで、より犯人としての可能性を大きくすることができます。

先の窃盗の場合ですと、出入りのカメラの映像に加えて、犯人のアリバイやその日の行動、前科や前歴等を確認したり、行動確認を行って、別の犯行を行ったりした場合も直接的な証拠ではないが状況証拠

として大きな意味をもちます。

ちなみに供述にどのような意味があるのかを説明しますと、もちろん犯行を自供することで反省を促すことや、事件の全容解明に繋がることになります。

ただ、最も重要なことが供述にはあります。

それは被疑者しか知り得ない情報を供述から得るということです。

これは直接的な証拠と言っていいほどの重要な意味をもちます。

例えば先の窃盗の場合、窃盗したものを売却したと供述したらその売却先を捜査して裏付けをします。

殺人事件の場合だと死体を遺棄した場所を具体的に説明することで犯人しか知り得ない情報として確たる証拠といっても差し支えないものになります。

これをさせないために、弁護士は必ず被疑者に「黙秘しなさい」と助言します。

弁護士からすれば、無罪になる可能性がある事件と判断した場合、いかに確たる証拠を掴ませないようにすることが重要になります。

余計な供述をしてしまって、この犯人しか知り得ない情報をポロっと供述してしまうことがあってはならないわけです。

私も経験上よくあったのですが、弁護士と接見する直前まで素直に自供して反省の言葉を話していた被疑者が弁護士との接見後に突然「話したくありません。」と言い出すのです。

弁護士もこれが仕事なわけですからある意味仕方ないとも言えますが、これが本当に被疑者のためになるのか疑問ではあります。

状況証拠や供述は指紋やDNAのような確たる証拠ではありませんが、これらを積み重ねたり、うまく供述を引き出すことで確たる証拠に限りなく近しいものとして重要な意味をもつのです。

あえて私から助言するとすれば、何か犯罪を犯してしまったら、犯したことはなかったことにできないのですから素直に反省するべきだと思います。

警察官も人間です。

事件に真摯に向き合い謝罪する者に対してそれがいかに非人道的な事件であっても一人の人間として敬意を払って対応します。

しかし、これが黙秘していたり、犯行を否認していたりして反省が見られなければやはり徹底的に捜査して犯人をとことん追い詰めて必ずその報いを受けさせようと躍起になるのです。

誰もが犯罪を犯す可能性があり、逆に常に犯罪に巻き込まれる可能性もあるのです。

今度は具体的に取り調べでの話をしたいと思います。


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ケイジ探偵事務所

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